夫の得意分野と苦手分野と鼻クソ健康法/59番目のマリアージュ

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人の心が壊れる音

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いろいろと詳しい夫だが、1ミリもわからない分野も多い。

たとえば「オイスターバーに行こう」と提案したら「オイスターバーって何するところ?」と聞かれた。ハダカカメガイは知っているが、オイスターは知らないらしい。

また「ネルシャツワンピを買おうかな」と言ったら「ああ、あの承太郎が着ているやつか」と返されて、コイツ何言ってんだと思った。

 

グルメやファッションに興味のない夫は、出会った当初、絵に描いたような非モテのダサ男だった。

11年前、炎とドクロのトレーナーを着た夫に初めて会った時「だ、ダサいッ…!」と息を飲んだ。

 

その後「私はあんなダサい人とデートできるんだろうか?」と不安を抱えつつ、心を奮い立たせて待ち合わせ場所に行くと、夫は高校時代にオカンが買った肩パット入りのコートを着ていて、私の心は粉々に砕けた。

 

「僕は生まれて初めて、人の心が壊れる音を聞いたんだ…」とハチクロ状態になりつつ、ハートの欠片を拾い集めて「どこのお店に行くの?」と聞くと「え、特に決めてない」と返され、またもやハートは粉々に。

 

「今日は金曜の夜やぞ?予約しとこうや」とボヤきつつ、私は自分の知ってる店に電話して予約をとった。その店に向かう道すがら「そのコートはおかしいぞ」「僧帽筋と三角筋の発達しているキミに肩パットはいらない」と解説。

 

その後、二回目のデートの待ち合わせ場所に行くと、夫はスーツの上にベンチコートを着ていて、私の心は再び砕けた。「そんな恰好してる人間おらんやろ?」と言うと「いるだろう、トルシエとか」と返され「せやな、通訳のダバディさんもな…」と力なく頷いた。

 

「アルさん夫婦が理想です!」と言うてくれる娘さんにこの話をすると「ごめんなさい、やっぱり無理です」と謝られるのだが、当時は私もそう思っていたのだ。

私はイケメンに興味はないが、自分がおしゃれ好きなこともあり、ダサい男だけは無理だと思っていた。そのダサさの壁を壊して夫と付き合ったのは、やっぱり面白かったからだ。

 

独身時代、合コン等で出会うのは「日経新聞とビジネス書しか読まない」みたいな、つまらない&しゃらくさい連中が多かったので、私は「男って退屈だよな、女友達としゃべる方が5億倍楽しい」と思っていた。

なので夫に出会って「女友達としゃべるのと同じぐらい楽しい!」と驚いたのだ。

 

夫に「女子アナ好きの男ってムカつく、アヤパンが好きとか言う男」と言うと「イギリスには14年間ジャムパンを食べ続けた少年がいるらしい」と、パンつながりでX51に載っていた話をされてゲラッゲラ笑った。

グルメな店でワインを頼まなくても、夫とはガストのドリンクバーで何時間でも楽しめた。

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