失恋地獄と夫のリベンジ大作戦/アルテイシア

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そんなのリベンジにならない

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今回の記事を書くにあたり『恋愛格闘家』を読み返して「え、エモい…」とクラクラしたが、「人間ってこんなに狂って傷ついても立ち直れるんだ」とも思った。

 

あの頃は立ち直る日が来るなんて想像できなかった。自分は取り返しのつかないダメージを負って、一生この傷を抱えて生きていくんだと思っていた。

 

だけど数年前、T氏が結婚したと聞いた時も、心は微動だにしなかった。

嫁は私よりさらに年下の後輩らしく、教えてくれた女友達に「どんな感じの子なの?」と聞くと「一言でいうと、オウムの信者みたいな感じ」と返ってきて「なるほど、やっぱり信者と結婚したのか」と冷静に納得した。

 

そして最近、T氏夫妻に子どもが生まれたと聞いた。

「50歳過ぎてスゲーよな、まあ昔から子ども好きって言ってたし」と女友達に言うと「はあっ?ていうか出会った時のアルは10歳年下の新人で、まだまだ子どもだったわけでしょ?そんな子どもに手を出してボロボロに傷つけたくせに、何が子ども好きだ、片腹痛いわ!!」とブチ切れていて、いまだにこんなに怒ってくれる女友達がいてありがてえな~と思った。

 

そして「恨みを忘れてはいけない」と自分を戒めた。私があっさり忘れてしまうと、傷ついた過去の私が可哀想だ。

とはいえ、昨今は老人力を発揮して、うっかり名前を忘れそうになったりする。これではデスノートを入手しても活用できないので、家の柱に彫刻刀で彫っておくべきかもしれない。

 

失恋地獄にいた頃は、友人たちに多大な心配と迷惑をかけた。

でも「自暴自棄になるな」「自分を大切にしろ」と言われても、どうしてもできなかったのだ。

 

紙クズのようにくしゃくしゃに丸めて捨てられて「私、紙じゃないのに人なのに…いやひょっとして紙だった?」ぐらいに尊厳を踏みにじられて、自分なんかどうなってもいいと思った。

毎日ろくに飯も食わずに酒を飲み、自分がボロボロになっていくことが、相手へのリベンジになると信じていた。

 

でも、そんなのリベンジにならない。今傷ついてる人がいたら「気持ちはわかるけど、そんなことはやめよう、な!」と肩を抱きたい。

 

とりあえず、夜ひとりで酒を飲むのはやめよう。カップラーメンや冷凍パスタ等を常備して、炭水化物祭りで腹を満たしてから、電気毛布をつけた暖かい寝床に入ろう。そうやって、どうにかこの一晩を乗り切ろう。

そして翌朝、起き上がる元気があったら、女友達を誘って草むらにカマキリの卵を探しに行こう。

少し山間に入らなければならないが、比較的容易に手に入るそうだから。

 

Text/アルテイシア

 

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