「その人は阪急電車に乗ってきたの?」/59番目のマリアージュ

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大学時代の知り合いに、A子ちゃんという美人がいた。彼女は「ミス○○」とかに選ばれるような本物の美人だった。

 

A子ちゃんとは10年以上会ってなかったのだが、フェイスブックでつながって近況を見てみると、お金持ちのイケメンと結婚していた。かわいい子どももいて「幸せに暮らしてるならよかった」と思ったのだが、昔に比べてかなり痩せているのが気になった。

 

その後、たまたまA子ちゃんと共通の友人のB子ちゃんに会った。「そういえばA子ちゃんと仲良かったよね、結婚式とかも行ったの?」とふと聞いてみると

「それがさ、結婚式で大変な事件が起こったんだよ…」

 

花嫁が首無し死体で見つかった?それを金田一少年が解決した?じっちゃんの名にかけて?と思ったが、フェイスブックで見たA子ちゃんには首がついていた。

 

B子ちゃんの話によると「実は夫がずっと二股をかけてたらしく、二股相手が結婚式の会場に乗り込んできたのよ、純白のドレス姿で」

 

「その人は阪急電車に乗ってきたの?」と聞きそうになったが、実際に映画『阪急電車』の中谷美紀を参考にしたのかもしれない。中谷美紀はウェディングケーキを爆破したり、会場の真ん中でウンコしたりなどの破壊活動はしていなかった。

だがその二股相手は、夫と撮った思い出の写真をA子ちゃんに向かってぶちまけたのだとか。

 

Yahoo!知恵袋で「釣りですか?」と書かれるような出来事が現実にあるんだなあ…と私は思った。

 

わざわざスマホやデジカメで撮った画像をプリントして、純白のドレスを購入する。そんな手間を考えたら、私だったら会場でウンコする方を選ぶ。そして、その怨念のつまったウンコを新郎に向かって投げつける。A子ちゃんも夫に騙された被害者なのだから。

 

でもその二股相手の怨念は「この女さえいなければ」と新婦に向かったのだろう。「こんなクソ野郎と結婚する方がもっと地獄だ」とは思えなかったのだろう。

 

「結婚式の後、A子ちゃんはどんどん痩せていって、見ていて辛かった…」とB子ちゃんは言っていた。

そりゃそうだろう。夫が二股をかけていたのもショックだが、結婚式で両親や親戚や友人や同僚のいる前で、地獄の修羅場をやられたのだから。

 

「それでも別れずに結婚してるんだ、今は子どももいて幸せなのかな?」と聞くと「どうかなあ…ハッキリとは知らないけど、夫はあいかわらず浮気してるみたいだよ」とB子ちゃん。

それを聞いて「この世界は地獄だ」とアルミンみたいな顔になった。

 

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