デーブスペクター夫妻/「かわいさはやがて消えていく」その代わりに得るもの
結婚は「スタートライン」

——日本では年々離婚率が上がっていて、今や夫婦の約3組に1組が離婚すると言われています。結婚や、結婚生活を維持することに難しさを抱えている人が決して少なくないと思いますが、原因はどういうところにあると思いますか?
デーブ:そうだね、一つは、日本人が結婚をゴールにしすぎちゃってることだと思う。やたら人を集めて、盛大に結婚式するでしょ。親戚とか友人とか、保育園の先生とか、1回乗ったタクシーの運転手さんとかまで呼んでさ。
——さすがにタクシーの運転手さんは呼びませんが(笑)、遠い親戚まで、大勢招待しますね。
デーブ:あれじゃ結婚式がピークで、あとはしらけちゃうじゃない。アメリカではあそこまで盛大にやらない。セレモニーにもしないし、ただ踊りまくるくらいだよ。だって、結婚はマラソンで言えば出発点。ゴールじゃなくてスタートラインだもん。
京子:そうそう。結婚がピークになっちゃうとあとは落ちていくだけになっちゃいますしね。
デーブ:結婚してからもずっと一緒にいるんだから、ピークは結婚してから50年後くらいだと思っていればいいと思うよ。
——なるほど、確かに付き合っている間は結婚より先のことはあまり考えないですね。
京子:好きな人と結婚できるのって確かに嬉しいことなんですけどね。
だから、どうしても結婚したい!って思って、本当は料理が苦手なのに、得意な振りをしたりするのは良くないと思います。結婚してからのギャップを埋めるのに苦労しますよね。できる人間に見られるように話を膨らませたり、できないことをできるって言ったりしないで、素の自分を相手にさらけ出すことが一番だと思います。
「恋」が終わった後に「愛」が深まっていく