苦笑で乗り切る「夫とのノロケ話」/カレー沢薫

Pocket

悪口でもなく「苦笑」

 

41XtZowG5cL

 

ない、と言いたいが、もちろんしようと思えばいくらでもできる。

 

だが、夫婦のノロケに限らず「他人の前で調子に乗らないほうがいい」のである。

仕事を基本断らない私だが、この夫婦コラムだけは受けるか迷った。

 

何故なら、離婚したとき、この仕事が超ド級の黒歴史になるからだ。

 

「カレー沢薫のほがらか旦那デスノート」というテーマならいいが、そうじゃないなら、気をつけていても、寒いノロケ、ドヤ顔ダブルピースな夫婦円満自慢をキメてしまう恐れがある。

その全てが、何かあったとき「プギャー!m9(^Д^)」になるのである。

 

そもそも、自分の配偶者がイケているという話を何故他人にするのか。他人のものでもかわいいと感じられるのはペットだけだ。

イケてる、と思ったらその瞬間本人に言った方がいいだろう。

よって、人を認めたり褒めたりすると全身から血を吹き出して死ぬ私でも、夫だけは出来るだけ褒めるようにしている。

 

しかし、だからと言って、他人の前で必要以上に配偶者を貶めるのはご法度だ。夫が私のことを他所で愚妻と呼んでいたとしても、実際、一週間でソシャゲに月給以上使うぐらい愚かなので間違いではないが、それを他人にいう必要はない。本人に「愚かかよ」と言うべきだ。

 

言いたくないなら「何も言わない」という選択肢があるのだ。

パートナーのことを聞かれても、ノロケなくていいし悪口を言う必要もない。「苦笑い」でよい。

 

このコラムにおいて蛇足のように書かれている夫の話も、おそらくこの苦笑い、なのだろう。

 

Text/カレー沢薫

Pocket

運営会社    お問い合わせ    利用規約    プライバシーポリシー    TOFUFUについて
© TOFUFU