結婚指輪と婚約指輪を盗まれて1年が経った話/元鈴木さん

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この先も生きていていいかもと思えたプロポーズ

motosuzuki0119

ゴリラと付き合って2年目の、私の誕生日だった。

 

オクトーバーフェストの帰りに見に行き、付き合うことになったお台場の浜辺に私達はいた。

 

キラキラ光る指輪を出して、ゴリラは私に「結婚しよう」と言った。

 

なぜ海なんか見たいのかと不思議に思ったくらい、横殴りの雨風の中でのプロポーズだった。

非常に寒かったのをよく覚えている。

 

今思い出しても笑ってしまうが、その時はとても嬉しくて、一瞬暴風雨が世界から消えてしまったようだった。

 

 

2年間とても幸せだった。

 

彼は、私が喉から手が出るほど欲しかった、絶対的な愛をくれた。

いつでも私の味方で、私のどんなところも愛してくれた。

駄々をこねる子供のような私を、大きな懐で迎えてくれた。

それまで生きてきて誰からももらえなかった愛情を、彼が全て与えてくれた。

 

 

私は人生で初めて満たされていた。

 

 

 

「この人とならもしかして、ひとりで死ななくて良くて、この先もずっと幸せに生きていてもいいのかもしれない」

となんとなく思っていたことが、指輪を見た瞬間、確信に変わった。

 

 

まるでケースに入った私の命が、キラキラと輝いているように思えた。

 

 

私は「はい」と言った。

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