結婚指輪と婚約指輪を盗まれて1年が経った話/元鈴木さん

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報告を聞いたゴリラの反応

ライスボウルの後は、試合後にいつも祝勝会が開かれる。

 

私は会場でゴリラと待ち合わせをしていたが、どんな顔をして会えばいいかわからなかった。

しかしどうしたって指輪はもう手元にないのは事実なのだから、素直に言うしかなかった。

 

ロビーでゴリラの顔を見た瞬間、涙が勝手に流れた。

チームの優勝直後に、彼が「人生で一番大きな買い物だった」と言っていたものを盗まれた話をしないといけないのだ。

 

本当に申し訳無かった。

 

泣いている私を見て驚いたゴリラに何があったのか聞かれ、指輪を盗まれたと言った。

ゴリラは「え、マジ…」と言ってからすぐに、「警察に行こう」と言った。

 

ゴリラは私のことを一言も責めなかった。

 

 

私なら「なんで洗面台に置いたの!」だとか言ってしまいそうなのに、彼は私を一切責めなかった。

彼にとっても大事なものだったはずなのに。

 

届け出を出した後に、私を責めなかったねと言うと「起きてしまったことを責めても意味がないよ。それに、ねこちゃん(私のことである)は悪くない。悪いのは盗った奴だよ。」と彼は言った。

 

 

私は、ゴリラの愛と包容力に助けられて生きてることを思い出した。

 

同時に、私は彼の愛の上に多分あぐらをかいていたのだと思った。

生まれてからあんなに苦しい思いをしたのに、彼がくれた愛情は、当たり前にもらえるものではなかったことをすっかり忘れていたのだ。

 

だからボーっとして外で指輪を外したりしたのだと思う。

 

こんなことで彼のありがたみを再確認するなんて、私は本当に愚かだと思った。

 

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