ダラ嫁、メシマズやめるってよ。食に興味のないダラ嫁とりんごと梨を間違えるバカ舌夫

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食に興味のないダラ嫁とバカ舌の夫

 

ここでね、なぜ私がメシマズになったのか、って話をしましょうか。

まぁもともとの私のだらしない性格やセンスがまず軸にあって、そこに色々な理由が重なりメシマズが加速していったわけですが。

 

私、そもそも食べ物に強い興味がなく、むしろ食べ物に対して恐怖心に近い感情を長いこと持っていました。10代はじめの頃からパニック障害を患っており、現在はほとんど完治したものの、発作が起こるのはほぼ食事中、という特徴的な症状がありました。食べ物の味が脅威なのではなく、食感とか喉ごしがダメで、簡単に噛み切れないものや、喉につまりそうなものを口に入れた途端、「死ぬ!!!」という恐怖を感じてしまい、目眩や過呼吸を起こしていました。

 

私の場合は、部屋で一人コソコソ食べている分にはわりと大丈夫で、レストランや学校など、人前で食事することが困難な、いわゆる会食恐怖症というやつでした。だから長い間、グルメや食べ歩きに興味を持つことができず、「美味しいもの食べに行こう!」というデートのお誘いも、私にとっては地獄のフレーズでした。

 

恐怖心なく何でも好きなものを食べられるようになったのがやっとここ10年くらいなので、外で美味しいものを食べても「自分で作ってみたい!」という思いは今でも湧きません。

 

でもって、そんな私が結婚した相手も、当たり前に、グルメじゃなかった。

夫は、リンゴを剥いて出しても「梨、美味しいー」って言うぐらいの重度の味音痴です。救いなのが、何を食べても美味しいって思えない、というタイプの味音痴ではなく、100均レトルトなどの雑な食事でも喜んで食べるタイプの味音痴なので、我が家の食卓が明るく朗らかなこと。

 

が、バカ舌の夫には、私が作って出したものにとりあえず調味料をぶっかける、というイラつく習性もあり、それが何年もかけて私の料理に対するモチベーションを下げていきました。塩こしょうを足すぐらいならまだいいのですが、シチューやグラタンなどの洋食でも、醤油や七味唐辛子をダバダバかけてアレンジしてしまうのです。

 

何度注意してもこのクセはなかなか直らず、夫のバカ舌と彼独特の食事のマナーには、彼の生い立ちや育った環境が影響していると思われ(夫は大人の目が届かない宗教施設内でネグレクト気味に育てられました)、あんまり突っ込むと気の毒なので、私も大目に見ています。

食に興味がない女と、バカ舌の男。

で、トドメが、その間に生まれてきた子供が、ものすごーい偏食だったのです。息子は、とにかく、何を作っても食べない赤ん坊でした。一口食べて気に入らずプイ、とかではなく、文字通り食べないのです。空腹なはずなのに目の前に食事を出しても、1時間も2時間も放置して手をつけないのです。

 

こ、こんなことって、ある〜〜〜? 何の因果なの? と、私も随分悩んだ時期がありましたが、幸いなことに、息子は偏食でも標準より立派な体格にすくすく育ち、いつもご機嫌で手がかからないので、私も開き直ってメシマズ街道を突き進み、毎日毎日、食べてもらえぬであろう食事をできうるかぎりの手抜きをして、雑に雑に作ってきました。小学生になった今でも、息子がすんなり食べるものといえば、白米と生のカリフラワーくらいで(なぜ!)、あとは気分によって食べたり食べなかったりなのですが、まぁ8割ぐらいは食べませんね。なので、残りの2割のレパートリーに望みを託し、ひたすら繰り返すことになります。餃子・ハンバーグ・餃子・ハンバーグ・餃子…の悪夢のループです。

 

なんか食の不幸自慢みたいになってしまいましたが、私自身はあまりネガティブな感覚はなくて、自分が楽で健やかであるために、私は自然とメシマズになった、という感じなのです。正直、このままメシマズでもいいかもな、っていう気持ちもありますが、どうせなら、最後にちょっとジタバタしてみたい。

 

土井先生は本の中で、料理なんて美味しくできなくてもいい、としながらも、「人間の暮らしの中で一番大切なことは、『一生懸命生活すること』」と語っています。そう、それなんだよ。私がメシマズをやめたくなったのは、「一生懸命やってない」自分から卒業したくなったから。ダラ嫁なりに、サボッていいとことちゃんとするとこ、メリハリつけていきたい。いつか子供が大人になったとき「味はともかく、うちの母さんは一生懸命やってた」と思い出してくれたら、ダラ嫁的には御の字ですわ。

 

Text/ティナ助

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