「親に愛されず育った人は子供を愛せない」という呪詛を跳ね除けるために/トイアンナ

Pocket

呪毒親育ちに降りかかる呪詛

 

ところが妊活だのなんだの以前に、毒親育ちが直面する課題があります。

 

「親に愛されて育っていないのに、子育てなんてできるの?」という呪詛です。

 

しかもそういう言葉をかけてくるのは、メンがヘラってたときに優しくしてくれたかつての恩人だったりします。

 

「子ども欲しいのはいいけどさ、親といろいろあったじゃない? 働きながら子育てってやっぱり親の支援がないとしんどいし、産むのはいいけど育てられる?」

 

「親から愛されてないと、どうやって愛したらいいかわからなくて辛いこともいっぱいあると思うけど、本当に本当に産みたいの?」

 

かつてメンヘラだったころ助けてくれた人の発言だけに、グサグサ刺さります。確かに私は母性が何かよくわかってません。小学校時代、遊びに行ったら手作りドーナッツを出してくれた友達のお母さんに衝撃を受けましたし、婚活に出てくるマザコン男性のエピソードには「もはやその母親異星人だろ?」と違和感を拭えません。

 

呪詛は現代社会が解決してくれる

 

でも、呪詛のほとんどは現代社会が解決してくれます。親に預けられない人でもキッズラインをパイオニアとしてベビーシッター業が普及しつつありますし、保育園に行けない病児でも預けられるNPO法人フローレンスもあります。

 

愛情の与え方、子育ての方法については昔から数限りない指導書が出ていますし、不安ならベビーシッターさんの横で教わったっていい。親に頼れないからダメだと自分を責める必要はありません。

 

逆に「愛されて育ったから親と同じように育てよう」とする行為が、親子べったりの弊害を生むことだってある。愛された人は、そこで「同じように育てるのがいいとは限らない」と毒親育ちとは異なる学びを得ているはず。どんなお母さんも産むときは子育て1年目。手探りでその子の個性に合わせ、育てていくしかないスタートラインは同じです。

 

「愛されて育たなければ愛せない」という呪詛は、心に楔を植え付けるかもしれません。けれどその楔は、すでにテクノロジーと先人の教えによって、いくらでも解呪できるのだと気づいてから、呪詛も気にならなくなりました。

 

と、ここまで偉そうに言いながらも私が子供を産むのは数年後の見込みなので、しばらくは「産む産む詐欺」をすることになりそうです。おそまつ!

 

Text/トイアンナ

Pocket

運営会社    お問い合わせ    利用規約    プライバシーポリシー    TOFUFUについて
© TOFUFU