パートナーの雑な対応にイラッとしたら…「親しき仲に礼儀なし」の原点“両親”を探る
こんにちは、斗比主閲子です。
TOFUFUの連載で、夫婦関係は「親しき仲に礼儀なし」になりがちで、それがトラブルの素になると何度も何度も紹介してきました。
「親しき仲に礼儀なし」とは、家族になったのだから自分のことを何でも理解してくれているはずだと思って、説明の手間を省いたり、ちょっと雑に扱ったりするもの。「親しき仲に礼儀あり」の逆です。
ただ、自分たち夫婦の関係が「親しき仲に礼儀なし」になっているかどうかは、長年の積み重ねであり、誰かから指摘されることでもないので、なかなか気付けないんですよね。
たとえば、毎日深夜まで働いてるパートナーがゴミ出しを一回忘れただけで「なんでいつも忘れるの!?」と怒鳴ってしまって、後でちょっと罪悪感を覚えても、忘れてまた繰り返してしまうなど。
そこでお勧めしたいのが、自分の両親の間、自分と自分の両親との間のコミュニケーションをパートナーに見てもらって、何か驚いたことはないか聞くというものです。
「親しき仲に礼儀なし」の原点は親にあり
私たちが「親しき仲に礼儀なし」を目の前のパートナーにしてしまうのは、家族に対する期待値が高いからです。
そして、ほとんどの人は自分の親以外の家族を知らないので、家族観というものを自分の親の夫婦関係や、自分と親との関係から構築して、いつの間にか理想像を作り上げていきます。
「親しき仲に礼儀なし」をしがちな人は、親に対しても「親しき仲に礼儀なし」をやっていたり、親同士が「親しき仲に礼儀なし」をやっているんですよね。
分かりやすいのだと、ほら、「この前、風邪引いたんだよね」「大丈夫? 美味しいものでも食べたら??」「そんなこと言われなくても分かってるよ! うるさいな、もう!!」とか、親からのちょっとした余計なお世話に対して、過激に反応することありませんか。これが取引先から「大丈夫ですか?」だったら、「ご心配をかけて恐縮です」ぐらいは返すのに。
親と取引先どっちが大切かといえば、親と答える人が多いと思うんですけど、平気で冷たい言葉を投げつけてしまう。
他には、親に暗黙の了解があったりとか。夫が「ん」と茶碗を突き出せば、妻が「はいはい」と適量のご飯をよそったり。こういうの見ていたら、それが正しい夫婦のあり方だと思えてくる。